乳脂率低下でお困りの時は声をかけて下さい
記事作成:本社営業部E.T

6月以降、暑い日が多くなりましたが、牛群の乳質は安定していますでしょうか?。
今回のちょっと一休みでは油脂製品の添加が乳脂率を安定、乳生産アップにつながった事例をお話したいと思います。
生産者の方から「乳脂肪が低下している。原因が不明で何か栄養で対策はないだろうか?」とお電話でお問い合わせをいただきました。直接お会いし聞き取り、バルク乳データをまとめたところ、直近の乳脂肪が3.5%を下回る日がしばしば発生していました。
ルーメン発酵阻害の原因として疑われた不飽和脂肪酸の副産物・サプリメントを思い切ってやめ、飽和脂肪酸であるパルミチン酸を含むパームファットを1日1頭あたり50gから徐々に増給しました。
乳脂率の動きをモニタリング、2週間ほど試行錯誤しながら100gまで給与量をあげてもらいました。その結果、安定した乳脂率が得られ、生産者の方にとても喜んでいただきました(上図)。
給与開始時は「TMRへ均等に混ざっているか」、「今日の乳脂率は何%か?」など、ほぼ毎日電話でやりとりしたことが良い思い出になっています。
さらに、通年で給与を続けたところ油脂によるエネルギー状態の改善によって分娩間隔が例年と比べ2週間程度短縮したと生産者の方からお聞きしました。
現在、こちらの農場では生産者の方が乳質のデータを見ながら1日あたりのパームファットYPTの給与量を75~150gの範囲内で調整、乳質も年間を通して安定しています(写真)。

乳牛は暑熱時期、粗飼料の発酵によって発生する「発酵熱」で、体温上昇を防ぐために粗飼料の摂食量の減少で乳脂肪低下の一因となっています。
乳脂率が低下してお困りでしたら、ぜひ当社営業まで声をかけて下さい。