でも、やっぱり牛が好きなので
記事作成:盛岡駐在 T.S
![でも、やっぱり牛が好きなので](https://www.yptech.co.jp/src/data/uploads/2023/12/ちょっと一息12月掲載用画像1-1.jpg)
今回、東北地域における畑作を営む農場で、会社員をされている息子のHさん(36歳)が約8年ぶりに和牛繁殖を復活されたお話です。
祖父は畑作(米・里芋・トマト・きゅうり等)と和牛繁殖(母牛5~6頭)を兼業していました。
Hさんは小さな頃から牛舎に出入りして作業を手伝っており、牛が大好きでした。大学に進学するため実家を出て、その後北海道で畜産関係の会社に就職しました。祖父母が亡くなられてからもご両親が引き継いでいましたが、人手不足で8年程前に牛を手放し畑作一本になりました。
Hさんは仕事で牛を接する中、和牛繁殖を復活させ自分で牛を育てたい気持ちが湧いてきました。4年前に北海道の職場を退職し東北で畜産関係の会社に就職し、実家の農作業も手伝いながら和牛飼育に向けて準備をスタートしました。そして2年前、育成雌牛1頭を購入、物置になっていた牛舎も復活させ飼養を開始しました。
牛床はボビレックスのマットを採用して頂き、牛が寝起きがしやすいとのことで非常に気に入っています(写真)。仕事を通して知り合った生産者や地元JAの方々・両親の助けも借りながら種付け・分娩を経て、2023年10月ついに素牛市場初出荷を迎えました。
![](https://www.yptech.co.jp/src/data/uploads/2023/12/ちょっと一息12月掲載用画像3-1.jpg)
初出荷の価格はまずまずの結果だったと笑顔のHさんに今後の目標についてお聞きしたところ、「数年後には本格的に実家を継ごうと考えています。畑作もしっかり勉強して育てていく。でもやっぱり牛が好きなので。10年後に母牛30頭が目標です!」とのこと(写真)。
![](https://www.yptech.co.jp/src/data/uploads/2023/12/ちょっと一息12月掲載用画像5-1.jpg)
現在は母牛が3頭に増えており、来年も素牛2頭の出荷を予定だそうです。高齢化や担い手不足等で離農が進む畜産業界ではありますが、Hさんのようなやる気のある若い世代がどんどん増えて欲しいものです。
今後、意欲のある方々へ微力ではありますが、お手伝いできるよう私も努力したいと思います。